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EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方 / ダニエル ゴールマン、リチャード ボヤツィス 他


EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方EQリーダーシップ 成功する人の「こころの知能指数」の活かし方
(2002/06/25)
ダニエル ゴールマン、リチャード ボヤツィス 他

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 EQとは、「Emotional Intelligence(Quotient)」の略で、IQと対比される。同著者が『EQ~こころの知能指数』で広めた概念を、リーダーシップに結び付けて、いかに活用していくかが書かれた本。

『すぐれたリーダーシップにはEQ(感じる知性)が欠かせない』ということが、あらゆるケースで分かるし、実体験と重ね合わせても、うなずけることが多い。リーダーシップのスタイルを『ビジョン型、コーチ型、関係重視型、民主型、ペースセッター型、強制型』という6つに分類して、どの要素が大事か、どのような場合はどの要素が必要か、この要素が強すぎるとどうなるか、、などうまく事例を交えて解説している。実に納得感があり、やはり人間的な要素が大きな比重を占めることに安堵感すら得られる。

現状把握をしっかり行い、どの要素が適切でどうミックスして導いていくか、が重要。ある程度ツールとして使い分けられるようになったら、優れたリーダーなのだろう。リーダーシップに特化した本として、とても秀逸。

蛇足ですが、当時の(2002年)日経ビジネス編集長が書いた解説が良いです。

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2015-05-19 23:08 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

感動職人 / 的場亮


感動職人感動職人
(2013/08/06)
的場亮

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 前作『Be Professional』を、より概念的に一流に導く考え方を示した内容。当然、重複する内容もありますが、教科書的にまとまっている印象で、改めて気持ちが整理されます。カラーの差し込み写真もあり、内容も前作に引き続き砕けた表現が多いので、さらっと読めてしまいます。

 気づき、心配り、感謝など、より一般的に重要なことに焦点があてられ、提示されるケースは興味を引く実話です。読書の大切さや、早寝の良さ、勉強は自分のお金で、、などより具体的なアドバイスもあり、実践につながりやすい。

 自己啓発本を時々読む方には、ちょっとうるさすぎの感を否めませんが、混乱したときや不安で落ち着かないとき、やる気が出ないときなどは、落ち着きを取り戻すきっかけになるような内容です。古本屋に売らないで、手元にあってもいいかもしれません。
2015-05-16 22:27 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

Be Professional―夢をかなえるためのコツ8 / 的場亮


Be Professional―夢をかなえるためのコツ8Be Professional―夢をかなえるためのコツ8
(2011/07/04)
的場亮

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 大学中退の著者が、名門塾トップ講師となり今や全国で講演をするまでになったサクセスストーリー。その経験の中で得た人生のいろはを出し惜しみなく(?)、くだけた感じで伝授してくれる内容。

 『今までの自分を超えるために今がある!!』、熱くなります。確かに"出来ない"のではなく、"やらない"ことが結果につながらないことは多々あります。"やる"のは自分次第、いかにそのモチベーションをあげていくのかの1つの手法が、この本を読むことです!

 対人間のやりとりはやはり面白い。学習塾でのケースは楽しく読めるし、ぐっと理解を助けてくれます。ストンと腹落ちする感じ。そんなこんなで、ささっと読み進められ、読書後は清々しく、「さぁ、やるか!」となります。

 キーポイントとして挙げているのは、"人との出会い"です。『人生の質は出会いの質』とまで言い切っています。一流の人と出会い、見習っていくうちに自己を確立していくことの有用性を説いています。なので一流の人といかに出会い、知り合いになっていくかにも命を懸けています。一流に触れるのは"投資"とも言っています。なので一流のサービスをうけるために、高級ホテルなどを利用するなどもしています。なるほど、自分も意識するようにしよう。

 なにせ心理をついた上手い伝え方が出来る方で、人気講師になるのもわかります。

2015-05-13 22:19 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

ITロードマップ 2015年版 / 野村総合研究所基盤ソリューション企画部

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 毎年発行されるITロードマップも今年で10作目だそうで、基本スタンスは変えずに継続できているということはこのような情報の需要があり、年々アップデートが必要なほどに変化が激しいということでしょうか。5年後までの技術の推移を見ていくわけですが、過去発行分の内容の精査(あたっている、はずれた)も興味があるところ。時間をみて、昔のを見てみよう。

 今回は、O2O、ウェアラブル、IoTにページが割かれています。様々なネットニュースやコラムを日々チェックしていれば特に目新しいことはないのですが、網羅的にコンパクトに要点がまとまっている点で価値があります。自分の興味あるところに偏りがちな情報収集を補完する目的でも使えますね。

 B2C向けの端末やサービス、マーケティング系の技術と、B2B・基盤系(インフラ、開発言語など)の技術が一様に盛り込まれており、どちらかというと前者に偏りがあるように感じる。後者の内容を充実した別版があると嬉しいかも。
2015-05-07 21:56 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

全員経営~自律分散イノベーション企業 成功の本質 / 野中 郁次郎、勝見 明 他


全員経営 ―自律分散イノベーション企業 成功の本質全員経営 ―自律分散イノベーション企業 成功の本質
(2015/01/24)
野中 郁次郎、勝見 明 他

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 イノベーションの成功事例をあげ、どのような共通項があるのかを体系立てていく内容。事例だけでも十分伝わってくるほど、うまい選定・解説をしており、体系立てる必要がないといったら言い過ぎでしょうか(何か机上の論理となり、妙に説教くさく複雑に感じてしまうのでもったいない)。

 事例は稲盛さんが立て直したJALの有名な復活や良品計画、ヤマト運輸などの企業経営にとどまらず、はやぶさの帰還、釜石の軌跡(小中学生向けの避難教育が功を奏し、被害が微少にとどまった)など、話題となった事例もあり、興味深く読み進められます。そして、私のとても感銘のうけたセミナーで以前も本やビデオを紹介した植松電機のことも載っています!(載っているから購入した、、という面もあります) 知っている内容ながら、改めて感銘をうけます。

 メンバー全員がいかに主体性を持ち、その主体性をいかにうまく活かす環境を提供するか、がキーポイントかと認識させられます。そして、それが今の時代にあった経営手段だということです。確かに、差別化をして会社の存在価値を高めるには、チーム戦でないと継続性も、細部への落とし込みも難しいと感じますね。


2015-03-29 02:03 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

How Google Works / エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ 他


How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント
(2014/10/09)
エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ 他

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Googleは、テクノロジーイノベーションの会社である前に、経営イノベーションの会社だということがよ~くわかりました。

イノベーションを起こす企業風土の作り方、いやこの混沌とした変革期の企業経営の仕方(大げさではない)のレシピと言っても過言ではありません。これが他社との最大の差別化ポイントです、だからそう簡単にはマネできません(だからここまで公表したのではないか・・・。人材獲得に向けた効果の方が大きい)。

惜しげもなく、経営スタイル、決断プロセスを明かしています。様々な優れたサービスの他、3.11の際すぐに立ち上がり大いに役立った"パーソンファインダー(安否情報)"など、なぜこんなことが出来るのか納得です。

超おススメ。
2015-02-05 01:19 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

図解 はじめての企業買収 / アーンスト・アンド・ヤング・アドバイザリー


図解 はじめての企業買収図解 はじめての企業買収
(2013/07/06)
アーンスト・アンド・ヤング・アドバイザリー

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何となく購入してみました。タイトルどおり、はじめて考える上では、概要が良くまとまっていていいのではないかと思います。検討開始から買収後の経営統合までのフローを、それぞれのフェーズごとにやること、懸念すること、役割分担など説明されているので、ひととおりのことはてっとり早く理解可能です。あわよくば、買収アプローチや敵対買収、デューデリジェンスあたりをもっと詳しく知りたいという欲求不満は残りますが、もっと専門的なお高い本に譲る(この本の役割ではない)ということなのでしょう。なかなか手軽にすぐ読み切れるタイプのM&A本がない中で、貴重な存在です。
2014-07-23 23:57 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 :

残念な人の思考法 / 山崎将志

残念な人の思考法 (日経プレミアシリーズ)残念な人の思考法 (日経プレミアシリーズ)
(2012/10/18)
山崎 将志

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 本のタイトルは置いといて、内容は、店の運営、営業活動、テレアポなどのマーケティングのケース分析と企業での処世術/転職などキャリアプランに関する思考法の指南と受け取れました。コンサルタント(アクセンチュア)出身らしく、論理的にまとまっていますが、この内容であれば別の本を読んだかな、、という感は拭えません。まぁ、お借りして読んだので良いのですが・・。

 しかしながら、もちろん収穫がありました。さすがに人を納得させることに長けた職ですから、ズバッと分かりやすいフレーズ、アンテナが高さがうかがえる引用がありましたので備忘録的に。(私は、コンサルタントの言うことは参考程度に聞いています。都合よく利用できるところだけ利用しようというスタンスです。)
  • 資本の論理の力が増してきたこと、情報システムが充実してきたことで、「作り出す仕事」と「こなす仕事」の二極化は拡大の一途をたどっている。
  • 経営とは「実行する」ことである。~略~ノウハウは公開してもまったく問題はない。なぜなら、大変なのは「実行する」ことだからだ。
  • 給与未払いを訴えて取り返そうとしている部下対する発言:「あなたの通帳に今一億円の現金があるとする。それでも演るの?一億円は大げさかもしれないけれど、お金を持ってたらばかばかしくてやらないことは、やらなくていいことだ。それに、他人に対する仕返しのような行動は、自分の品格を損ねる結果になると思う。」
  • 理容室をチェーン展開している方の発言: 「商売は人だよ。人が喜んで働いてもらうこと以外にあり得ない。」「(髪切れないんですか?)そうだ。ワシも切れないし、あとを継いだ息子たちも切れない。でも、それでいいんだよ。切るのはプロである社員の仕事。ワシの仕事は、プロに満足して働いてもらうことだ。だから、うちの会社の社員は業界で一番給料が高い。」

 昨日のブログで、マーケティングを意識した本のタイトルについて書きましたが、これも"残念な人"というワードでヒットを助長できたと言えると思います。一生懸命やっても成果がでない=残念な人、ということなのだろう、勿体無いという評価にもとれるし、少し小馬鹿にした感じもある。私には余り良い感じの言葉には受け取れません。
2013-11-05 22:57 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

The Art of Innovation 発想する会社! / トム・ケリー

発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法
(2002/07/25)
トム・ケリー、Tom Kelley 他

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 副題「世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法」が、内容とぴったり一致する。IDEOは、製品にデザインを提供する企業。パソコン本体やマウス、歯磨きのチューブからショッピングカートまで何でもこなすという感じ。この新しいデザインを生み出すには、”発想”が不可欠であり、それがブレークアウトする。製品という媒体を通して、発想がイノベーションを起こしている!ということなのだと思う。そのIDEOのマネージャが記した、デザイン過程を解説するとともに、いかに発想するかのケースを紹介した本。

 何かしら企画をいている方には、とても参考になる本だと思う。ポイントは、利用する人をよく観察すること、プロトタイプを作って改善を重ねること、の2点。それは以下のフレーズからも分かる。

1)『IDEOが他社とちがうのは、多くの活力を注いで観察を裏から支えていることだ。そして、いくつかのよい方法を考えだして観察の質を高めてきたことである。』

2)『私たちは人びとを観察し、そこから洞察を引きだす能力に、かなりの自信をもっている。それにもかかわらず、どんなプロジェクトにたいしても謙虚な態度で望むことを誇りにしている。』

3)『ブレインストーミングの議論にどんどん割りこんでいく、手早くプロトタイプをつくる、あるいは技術的に厄介な問題を解決するといったことで、同僚たちに自分を印象づけることができる。』

 企画の進め方のアドバイスも多い。例えば注意点として、『機能のつめこみは製品やサービスの開発および洗練の過程で、いつでも起こりうる。それはイノベーションの的である。あれもこれも盛り込みたくなる気持ちを抑えなくてはならない。』や『残念なことに、私たちは誰でもときおり否定的な態度にやりこめられることがある。快感を味わえるあてがなければ、人は危険をおかして何かをやってみようとはしない。』、『シンプルなことはシンプルにし、複雑なことは実現可能にする』、『五感をその場に浸したいからこそ、人はこの情報自体にあっても別の場所へ飛ぶ』などが印象に残る。

 リーダー論にも触れていて、あるフットボールチームの監督がメンバーが口にはださずにといかけてくるいつも変わらぬ質問3つ『私のことを気にかけているか?あなたを信用してもいいのか?このチームを成功させることに身を捧げているのか?』を紹介し、『最高のリーダーはこの質問に言葉ではなく行動で答え、最高のチームメイトは自分の立場をあえて疑わない。』と締めている。

 ん~間違いなく良い本です!読み終わったら、なんか発想したくなる(笑)。出来るんじゃないか、と勇気をもらえる。イノベーションを起こしたい、起こさないと生き残れない。
2012-06-13 05:11 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 1 :

ビジネスプランニングの達人になる法 / 志村 勉

[新版]ビジネスプランニングの達人になる法[新版]ビジネスプランニングの達人になる法
(2008/12/13)
志村 勉

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 『これまで常識だった事業戦略の考え方も大きく変わろうとしているのだ。それは、売上規模やシェアを重視して利益を獲得する時代から、ビジネスモデルや収益モデルをベースとして大きな利益を獲得する時代に、シフトして来た』という考察のもと、(タイトルどおり)ビジネスプランニングの達人になるための手法が多く掲載されています。ブルーオーシャン戦略エイドリアン・スライウォツキー「ザ・プロフィット」「プロフィット・ゾーン経営戦略」を中心にした構成。前者は以前読んだことがあるので、後者の”プロフィットゾーン=どこで儲けるか?”という概念を興味深く読めた。

 たとえば、ピラミッド型利益モデル。スウォッチグループはブランパン>オメガ>ハミルトン>スウォッチという階層型(ピラミッド型)の腕時計製品を揃えており、スウォッチは安く設定し幅広く購買してもらい、高級なブランパンやオメガで6割の利益を得る。スウォッチを使う若者も年齢が上がれば高級ブランドを手にするという計算のもとだ。また、マルチコンポーネント利益モデル。コカ・コーラは量販店での安売りやCMで広く周知し、自動販売機やレストランなどの高い利益率(値引きなし)で儲ける。日本の大手百貨店も、店舗販売が仕組みを支え、外商が利益のほとんどを稼ぐ。これら量販店や外商、自販機といったコンポーネントをたくみに使い分ける。『低価格帯の商品は、他社の参入を防ぐためのファイアウォール』で、そこは利益が出なくても構わない、と徹底している。『コストを下げる仕組みは、プロフィット・ゾーンでの操業を支えるために、プロフィット・ゾーン以外の領域での活動と、総合的に、そして意図的に創り上げられるものなのだ。略~どうすればそこで操業できるのかを組み合わせて考えていけばいいのである。』

 また、所々に著名な理論が引用されて参考になります。例えば、とても響いたものを挙げると

  1. 桑畑穣太郎氏が定義した『高度成長期を「プロダクト・アウトの時代」、その後の成長期を「マーケット・インの時代」、さらにそこから先を衰退期として「バリュー・アウトの時代」』を紹介し、その後の解説を要約すると、欲しいモノが足りない時代→欲しいモノがひととおり行き渡った時代→飽和して何が欲しいか分からない時代の変化に伴い製品開発ということだ。とても納得できます。
  2. 経済学者 ヨゼフシュンペーター氏 『イノベーションの5要素。1.新製品の導入(プロダクト・イノベーション)、2.新しい生産方法の導入(プロセス・イノベーション)、3.新しいマーケットの発見、4.新しい原材料の導入、5.新しい組織の導入』
  3. オズボーン氏『発想法チェックリスト。1.転用、2.応用、3.変更、4.拡大、5.縮小、6.代用、7.置換、8.逆転、9.結合』
  4. ブルーオーシャン戦略『戦略キャンバスを使った差別化。価格→取り除く→減らす→増やす→付け加える』 
  5. ブルーオーシャン戦略『市場の境界線を引き直すための6つのパス。1.代替産業に学ぶ、2.業界内のほかの戦略グループから学ぶ、3.買い手グループに目を向ける、4.補完材や保管サービスを見渡す、5.機能思考と感受思考を切り替える、6.将来を見通す』
 
 その他の記述では、『新規事業を起こすのに、成長市場だとか衰退業界であるとかいうのは、あまり関係ないのである。むしろ、古いビジネスモデルでうまくいかなくなった企業が逃げ出していく分、成熟市場のほうがチャンスはたくさんあるといってもいいくらいだ。』、『新規顧客の開拓よりも既存客の維持を重視することだ。なぜならば、マーケティングコストを考えれば、そのほうが圧倒的に有利だからだ』といったもの(ファンになってくれれば長く使ってもらえるし、口コミで広げてくれる営業マンとしても機能してくれるということもあるでしょう)や、『投資家の中には重箱の隅をつつくような質問をしてきたり、揚げ足を取るようなことばかりいってくる人も少なくない。だが、それでめげたり、キレたりするようではそもそも企業には向いていないといわざるえない。略~成功する人は、ちょっとやそっとのことで自身や冷静さを失ったりはしない。』という刺激になることもありました(投資家=経営幹部とすれば、社内企画・提案も同じ)。

 とてもまとまっていて、分かりやすい。しかしながら、根本はブルーオーシャン戦略やプロフィットゾーン経営戦略です。この2冊を読んで理解していれば、それほど必要性を感じません(私自身、プロフィットゾーンはまだ読んでいないので、その存在を教えて頂いたという点では感謝感謝です)。より効率的に実践するために、要約と図式化がされているので、手っ取り早く要素だけ知りたいという場合は良いかも。また前述したように、非常に参考になる引用が多く、その点は有り難い。
2012-04-29 13:31 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

「社員満足(ES)」の鉄則 / 志田貴史


会社の業績がみるみる伸びる 「社員満足(ES)」の鉄則会社の業績がみるみる伸びる 「社員満足(ES)」の鉄則
(2009/11/25)
志田貴史

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 『ESに焦点を当てた経営コンサルティングを展開している』会社代表の著。ESとは『"Employee Satisfaction"の略語であり「働く人たちがその会社にどのくらい満足しているか」という度合いや程度に関する尺度』です。これは以前より有名な、CS(Customer Satisfaction = 顧客満足)と共に使われることが多い言葉ですね。主には人材マネージメントの際にESの概念を取り入れるとより効果的ですが、それだけではなく企業ミッション、企業風土、職場環境、キャリアデザインまで、適用範囲は広いです。そもそも会社を支えるのは人間であり、その人間の満足度というのは当然会社に関する全てのことととなるのは当然でしょう。そんな幅広い範囲を、この本はほぼカバーしています。具体的な解決策もあり(メンタルヘルス、長時間労働、コミュニケーション、キャリア開発、人事制度など)、全体的にとても親切な内容になっていますが、ちょっと既に出尽くしている感(どっかで見たことある)のあるものが多く新鮮味はありません。

 なので、ESという言葉を初めて聴いた方や、それについてあまり考えたことが無い方にはとても有効な書だと思います。会社をどうすれば良くなるのかということを考えている方や実践されている方には、多少まどろっこしいかも知れませんが、頭の整理になります。

 勉強になったのは、"ハーズバーグの動機付け・衛生理論"です。ちなみにマズローも、もちろん登場します。ハーズバーグによると、人間の欲求には「衛生要因」と「動機付け要因」の2つ、前者は「苦痛や欠乏状態を避けたいという動物的な欲求=会社の政策、監督技術、給与、対人関係、作業条件」、後者は「精神的に成長したいという、人間としての高レベルな欲求=達成感、承認感、仕事そのもの、責任、昇格」とあり、「不足すると不満になるが、たくさんもらったとしてもそれに比例してやる気が上がるというものではない」とし、『金銭報酬は与える方も受け取る方も双方に限界があります』ということと関連付けています。なるほど「双方に限界」、ですね。同じような概念は他にもありますが、ハーズバーグのようなまとめかたもあるのだ、と知識習得になりましたし、概念を復習するのに役立ちました。

 『会社に無条件で忠誠を誓って働き、ポストや給与で報われる時代は終焉しました』で始まり、『よく企業の改善について議論する際に「管理職がダメだとか、管理職がもっとしっかりしないといけない」とか、昔も今もよく経営改善の切り口として、「管理者の改革」にフォーカスされるケースが多々ありますが、本当にそんな短絡的な結論を出してもいいのでしょうか?じつは管理職をそこに向かわせる動機付けが十分されていないケースが問題の真因であることが多いのです。』 と問題提起と分析を行い、『会社や経営者にとって大切なのは「緊急ではないが、重要な事」です。それは、たとえば長期の経営戦略であったり、社員の教育、組織風土の改善、ESといったことに対しての意識です。』と回帰しています。

 ES向上対策の中でも"参画感"や"承認感"というのは、実にマッチしているという印象をうけた。承認感を受けることは非金銭的な社会報酬であるとし、存在の承認「◯◯さん、最近どう?」と仕事の承認「◯◯さん、あの件はありがとう」に分けて意識する必要がある。また、EQという言葉はあまり知らなかったので学習になったのだが、『EQとは「Emotional Intelligence Quotient」の略語で、自分の感情を調整したり、相手の感情を理解し、最適な行動をとるために、感情を適切に利用・活用する能力のこと』だそうで、知能指数IQをかけているようだ。これは管理職には欠かせない要素ですね。  
2012-04-26 21:40 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 1 :

デジタルアーカイブ / 笠羽 晴夫


デジタルアーカイブ 基点・手法・課題 (文化とまちづくり叢書)デジタルアーカイブ 基点・手法・課題 (文化とまちづくり叢書)
(2010/09/22)
笠羽 晴夫

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 そもそもデジタルアーカイブってなに?いちおうwikipediaでは『デジタルアーカイブ(英語:digital archive)とは博物館、美術館、公文書館や図書館の収蔵品を始め、有形・無形の文化資源等を、デジタル化して保存等を行うこと。』とあります。昨今当たり前の、元々デジタルデータとして生成された情報資産とは区別している。しかしながらデジタルになった途端に、劣化なく複製可能、圧縮可能、加工可能、どこでも転送可能となれば、その管理云々を定義したり、ルールを決めたりするのがほぼ不可能のような気がする。

 案の定、この本の中でも、その辺のことはグレーにぼやかされている。要は決まった管理概念がないのだ。結論として、厳密性と活用のバランスだとか、やってみないと始まらないとかという曖昧な示唆で終わっている。実態として、今のところデジタルアーカイブというのはそういう認識でよいのかもしれない。

 一方でこの本は、現状の国内の事例調査報告資料として価値があります。1つ1つの事例は恐らくネットを調べればある程度分かるようなことですが、その網羅性が高いところに価値があると思います。各自治体、博物館・図書館などの先進的な取り組みを多々紹介されており、とても参考になります。

 データを長期に大量に保管すること自体、とてもコストがかかるのに、いったいそれだけの価値があるのか?と思うし、貴重なデータは誰かがどこかでそれなりの保存をしているはず(破棄するという判断はできにくい)だから、データは無くならないと個人的には判断しています。結局コストをかけてまで、確実に保存することができるのは公的な機関であり、企業・個人は費用対効果をみるだろうから、よほど意識が高くなければ目先の支出はしたがらない=それなりの保存環境で妥協することになるか、意識の高い方はデータの価値評価をして保存対象データを絞るだろう。しかしながら、"網羅性"や"解析"、"検索"することがビジネスとなれば、また別の話です。いづれブレークスルーがあれば・・・。
2012-04-23 23:53 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

ビッグデータ革命 / 野村総合研究所

ビッグデータ革命 無数のつぶやきと位置情報から生まれる日本型イノベーションの新潮流ビッグデータ革命 無数のつぶやきと位置情報から生まれる日本型イノベーションの新潮流
(2012/03/09)
野村総合研究所

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 Amazonの内容紹介には、『ビッグデータ入門の書!! クラウド時代に必須のITビジネス戦略とは何か?(略)ビッグデータビジネスへ新規参入を考えているビジネスパーソンにも最適。』とあったけど、私には、野村総合研究所(NRI)の宣伝要素が大きいなぁと感じました。確かにNRIの製品/サービスによる2つの事例については分かりやすいのですが、「入門の書」とか「ビジネスパーソンにも最適」というのは言い過ぎかなと・・。

 というのも、その2つの事例「全力案内!」「TRUE TELLER」に関する内容が大部分を占めているのだけど、これらの本質は、データ分析やテキストマイニング技術であって、ビッグデータ活用のほんの1部分を語っているに過ぎないと感じるからです。ビッグデータに関しては、①何を生み出すのか(価値創造/モデル)、②どう実現するのか(機能/処理)、③どう貯めるのか(保存)、④情報源は何で、データ量はどのくらいなのか?(センサーやログ)、のすべてを語らないと理解できないと思うし、どうして"今"ビッグデータなのか?という背景を知ることも重要だと思うのだけど、その辺は薄いです。この本を貸してくれた方も「我田引水だけど・・」と仰られていましたが、そう言われても仕方ない内容ですね。
 
 ビッグデータとは直接は関連ないと思うのですが、グーグル翻訳(自動翻訳サービス)が、『辞書や文法ルールを一切使っていない。(略)国連から提供された大量の文書と翻訳文があらかじめデータベースに入力してあり、そのテキストの統計的な分析結果だけを使い、入力された文章の翻訳文を導くという仕組み』ということが紹介されています。恥ずかしながら勉強不足で知らなかったので、「へぇ~」と唸りました。有難うございます。
2012-04-05 00:43 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

新規事業・成功の〈教科書〉 / 坂本 桂一

新規事業・成功の〈教科書〉 ―200社以上に命を吹き込んだプロ中のプロが教える新規事業・成功の〈教科書〉 ―200社以上に命を吹き込んだプロ中のプロが教える
(2010/04/09)
坂本 桂一

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 元経営者、現コンサル会社会長の著書。新規事業がうまくいかない理由から、新事業の企画手法、継続的に新事業を生み出す仕組みまで、著者の新規事業に関わる主張がまとめられています。著名な理論やフレームワークを持ちだした解説は少ないですし、実際のケースへの当て込みやエピソードの紹介も物足りない感じ(というか、本当によく知られたものが多いので、そう思ってしまったのかもしれません)で、あくまでもご自身の考えを述べられているというスタンスの本です。とても共感できる部分が多かったのが印象的でした。

 例えば、『ユーザニーズと取り入れるというのは、プロダクトマネージャーの最高の逃げ口上です。社内で通りがいいからです。』とし、複数人に聞けば、まちまちの回答があり、それに対応していくと、結局わけの分からない折衷的なものになると。ユーザの声を反映させるのが良いことだと思っていても、優れた企業はそのような手法は取らないとした上で、反例としてiPodやプリウスをあげています。加えて、
  • 『そもそもの性質として成功確率の低い(一般の上場企業において5%程度と言われています)新規事業は、本来は、成功事業を生み出すために、継続的に複数個を立ち上げていくことが必要になってきます。一個作ればよいというものではないのです。』
  • 『新規事業の失敗の原因の多くは社長を含めて誰も新規事業への取り組み方を知らないことにある。(略)最初にやるべきことは教育や啓蒙ということ』
  • 『新規事業を起こすマインドがなくなることを恐れている』として、失敗してもネガティブにとらえないようにする
  • 『大事なのは技術革新よりも新しいコンセプトを生み出すことです。(略)足りないのは能力ではなく、自分の頭で考える努力なのです。』
  • 『イマージングマーケットにおいては、市場調査を過信すると、その後のプランニングの方向を大きく間違えることになります(そんな市場は存在しないという答えが返ってきがちです)。(略)何よりも「今ないもの」に対する思考実験』が必要なこと
  • 『人数が多くなると企画の弱点を指摘する声が大きくなり、その是非を多数決で決めるなどということになれば、通る話も通らなくなってしまうことが多いのです』として、少人数に絞って企画・投資をすることが重要なこと
 などが挙げられます。気付かされたのは、新規事業を継続的に立ち上げる仕組みとして、構想・企画する部門と、実際の立ち上げを担当する部門を分けるということです。確かに、立ち上げは非常にパワーがいるため、同じメンバーで担当するとその間は、構想・企画になかなか時間が割けなくなりますからね。
 
 読み終えて、いかにもコンサルという感じの、表層的なイメージがあります。「こうした方がいい」という手法論がメインなのですが、手法が出来ない環境や立場の場合や、その手法でうまくいかなかった場合どうするのか。そして何より我社にとってどのニーズに対応するのか、どういった方針・構想が的確なのかの判断基準に対する言及がないので、手法だけ知っていても本質的な解決にはならない。もちろん、それらは各会社のポリシーの部分で自らが考え決断するものだと分かっていますが、そこを外部役員の登用だとかの仕組みの提案だけに終わっては消化不良に感じました。これは私の目的意識とマッチしていないのが原因なので、その面だけとると私の(本の)選択が間違っていることになります。

 その手法がよいのかどうかという疑う視点と、手法の確立を目的化しない決意があれば、色々な考えを仕入れるという意味で読む価値のある本だと思います。
2012-03-31 07:35 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

フェイスブック 若き天才の野望 / デビッド・カークパトリック

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
(2011/01/13)
デビッド・カークパトリック

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 ザッカーバーグCEOを中心に、facebookの成長を描く内容。わずか数年で世界で何億もの人が使うSNSが、どのように出来たのか。学生が立ち上げたサークル的なものから、徐々に拡大し、節度ある会社に成長していく変遷が分かります。登場人物同士のやりとりが明確に描写されることと、会社成長のスピード感で、非常に臨場感があり面白かったです。その上、多くの観点で読めるので、勉強にもなりました。その観点毎にまとめると、

①何がfacebookたらしめているのか
  • 拡大戦略がとても巧妙なこと。アイビーリーグ限定、大学、高校と間口を広げる方法や、広告戦略も物凄く考えられていることが分かります。
  • 長期的ビジョンがあること。”世の中を変える”をという壮大なビジョン。
  • その時々の腹心の存在。20代の若いCEOを支える文化(初代社長のショーン・パーカーや現COOのサンドバーグなど)。
  • 頑固(例えば、売却しないという方針を変えない)、非拝金主義という清々しさ(本当かどうかはわかりませんが)。
  • 進化をとめない。地道な改良を続ける。(最初から今のような機能ではなかったのですね。ニュースフィードやfanページなど徐々に機能強化していく。
  • 素直で、オープンな対応。これは意外だったなぁ。ザッカーバーグの人間性が垣間見れます。
②企業が急成長するということで見える世界
  • いち学生だったザッカーバーグが会社の成長と共にCEOとしての風格がでてくる。立場が人を成長させるのだ。そこには、本人の経営学の学習、付き合う人物の変化(経済界の大物)がある。
  • その大物同士(幹部同士)は、こうやって繋がりを広めていくのだ、というのが分かる。中には、生涯続く"師"や"理解者"が見つかる場合もあるということ。ここでは例えば、ワシントン・ポストのCEO。
  • 群がる投資話/買収話。これは本当にすごい面白いです。米国ベンチャーのダイナミズムを感じることができる。
  • 企業の成長段階により、必要な人材/キャラクター/能力は変化する。創業当時の幹部が徐々に退社していくのはその象徴。必然。
  • 特許などの訴訟問題が経営の足かせになる。
  • 欧米人の幹部はお互いの"いいところ"を見て協働している雰囲気を感じる。日本だと「あいつはxxがダメだから・・」とネガティブに囚われて、うまく力の最大化ができていないのではないかと感じます。
③facebookの差別化ポイント
  • ユーザ数が多く滞在時間が長い。
  • 個人情報が本人により入力され、それ(より正確な情報)を効率のよい広告に利用できる。
  • "いいね!"ボタン、ニュースフィードによる口コミ力。
  • シンプル、多言語。
  • プラットフォーム戦略。
④ビジネス/市場
  • 何をメインの収益源とするのか?やはり広告なのか、という感じ。広告以外の答えの方が新鮮だし、面白みがあるのだけど。
  • 『Googleのアドワーズ検索広告は「要求を満たす」、対照的にfacebookは「要求を生み出す」』と結論したそうです。なるほど、納得の解析結果ですね。素晴らしい。こういった深慮が、絶妙な戦略に繋がるのでしょう。
  • GoogleやMicrosoftとも対等にわたり合う場面は、痛快ささえ感じる人も居るだろう。
  • 最初のCEOがザッカーバーグでなかったのは知りませんでした。新鮮さを覚えます。
  • USでは、twitterより先に注目されていたということ。twitterがfacebookを追随しているということが書かれています。日本ではtwitterの方が普及が先だったので意外でした。
  • 日本ではMixiが思ったより健闘しているんだなぁ。頑張って欲しいけど、私自身もmixiはほとんど見なくなった。

 facebookがどこまでいくのか楽しみです。また、facebookを脅かす何かが登場するのもまた楽しみです。MicrosoftやGoogleがずっと続くだろうと思わせる状況もあったけど、結局は未来永劫、繁栄がつづくのは難しそうです。ただ、Googleが他の企業に取って代わられるリスクより、既に"ともだちネットワーク"が構築されてしまった感があるFacebookの同じリスクの方が少ないだろうと考えます。プラットフォーム戦略によってそうとも限らないなとも思う(連携し全情報が複製してしまうなど)けど、それは難しく、少なくともプラットフォームとしては残るのかな、と。

 ショーン・パーカーは、そのリスクについて同じように『ストリームを世界に解放することは、フェイスブックのネットワーク効果を破壊する可能性をはらんでいる。クローズドネットワークでは乗り換えのコストが恐ろしく高くつくので、誰もがフェイスブックの砂場で遊ぶしかない。しかし、ストリームを世界に開放すれば、フェイスブック自身とまったく同じデータを処理できるもっと良いフェイスブック・クライアントが現れる道を開くことになる』とコメントしています。さて、どうなるのかな。
2012-03-24 13:39 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

インテル戦略変換 / アンドリュー・S・グローブ


インテル戦略転換インテル戦略転換
(1997/11)
アンドリュー・S. グローブ

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 IT関連企業のガリバー"Intel"の元CEO(出版当時はCEO)の著書。正に「イノベーションのジレンマ」を地で味わい、さらにそれに陥らないための解決方法までを、「イノベーションのジレンマ」出版より前に記している凄い本です。今や「Intel Inside / インテル入ってる」でお馴染みの通り、インテルといえばCPUです。しかし、以前はメモリをビジネスの主軸としていたが、低価格/高品質化のイノベーションが起こり(それを起こしたのは日本企業)、熟考した上でメモリ事業からCPU事業に大きく舵を切り、危機を乗り越えたストーリーを中心に、その手法や注意点を提示しています。

 イノベーションが起こった際の戦略を変更するタイミングを「戦略転換点」と呼び、イノベーションが起こっているかどうかを常に注意深くウォッチし、起こった際には、うまく対応することこそが企業が生き延びる方法だということが読み取れます。

『戦略転換点は、脅威であるとともに将来の成功をも約束する。それは、根本的な変化の時であり、「適応か、死か」という常套句が、その真の意味を発揮する時なのである。』

 実際、メモリを製造していた数々の企業は、沈んでいった。その中でインテルが生き延び、今はCPUで巨人となって継続できているのは偶然ではない。これは、ひとつに変化に耐えうる企業風土、もうひとつがリーダーシップ、この2つがあるからだろう。企業風土でいうと、インテルの場合は『問題解決能力、成果を出すことにはっきりと的を絞る、非常に厳しい議論をしながらも友人関係を維持する』ということが書かれている。これに

『耐え難いほど厳しい変化の中で一つの集団を導いていくという、困難で、不快で、危険な任務に身を投じるためには、決断することが必要なのだ。』

ということを理解して、適切な決断できるリーダーが必要なのだ。インテルのように、運良くそのようなリーダーがいればよいが、いない場合は、

『新しい経営者には思い入れやしがらみがない。すなわち、割り切ったものの考え方ができ、前任者よりはるかに客観的に物事をとらえることができる。』

 というように、潔く経営者を取り替えた方が好転する可能性が高い。能力的には優劣があるとしてもだ。このように非常に納得が行く理論を次々に展開しています。経営の常識とさえ思えてくるものばかり。これを、当たり前のように確実にこなしていくこそが結果に繋がるんだなぁ。そんな著者が考える”企業戦略”は、

『企業戦略とは、いわゆるトップダウンの戦略計画などではなく、こうした一連の戦略的な行動で成り立っていると考えている。~略~戦略的「計画」が、何をするつもりかを表明したものであるのに対し、戦略的「行動」は、これまでとってきた、あるいはこれからとりつつあるステップであり、長期的な指針である。~略~戦略的計画が抽象的で、たいていは曖昧なことばで表現され、経営陣以外の者にとっては何ら具体的な意味がない一法、戦略的行動は日々の生活に直接影響を及ぼすために重要なのである。』
 
と述べており、非常に現実主義的。リーダーとして理想を掲げつつ、とてもバランスがとれているなと感じる。

とっても良い本でした。これは保存版。
2012-03-03 11:23 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

企業参謀 / 大前 研一 (再び)

企業参謀 (講談社文庫)企業参謀 (講談社文庫)
(1985/10)
大前 研一

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 今回訳あって2度目の読書。3年前にも読んで記事にしています。自分の記事を読み返したが、今回もその記述内容と変わらない。”本質”を見抜き、”手段”を工夫することが大事ということ。経験上も納得。

 「戦略」があり、「戦術」を考えることと同じだと思うのですが、これができてないと、ダラダラ成り行きにまかせ、一向に上向きにならないです。

 しかし読む意思がない本を強制されることが、いかにモチベーションを下げ、不効率か。若手だったらまだしも、この歳になって・・。自分で計画している読書計画をここ1,2ヶ月完全に狂わされた。人に本を勧めることはたま~にあるけど、強制はしたことがない。しようと思ったこともないけど、やられてみて自分の考えがリーズナブルだということが分かった。強制する場合は、やり方を熟考して読み手をその気にさせないといけない。それは可能。
2012-02-25 10:47 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

世界一感動する会計の本です【簿記・経理入門】 / 山田 真哉


新装版 世界一感動する会計の本です【簿記・経理入門】新装版 世界一感動する会計の本です【簿記・経理入門】
(2009/10/16)
山田 真哉

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 先生が生徒に会計の基礎と楽しさを教えるという設定で進行します。その授業の中で、ある古代西欧の物語が紹介されます。物語では、主人公2人が商売を始めるわけですが、その商売結果を帳簿を付けていくということで、都度その記入方法とその数値がもつ意味が盛り込まれており、最終的に仕分けの仕方、元帳、BS,PLの説明にたどり着くという。さらにその物語の"クライマックス"と"オチ"にタイトルでいう「世界一感動する」要素があります。

 スラスラと読みやすく頭にもすっと入ってくるので、簿記、決算書とはなんぞやの基礎を理解するには良いかと思います。また会計の本質を理解させる点では、いくら知識があっても本質を見失っている人がいるので、そういう人にも読む価値があるのではないでしょうか。そこが"簡易な内容"とひとくくりにできないところで、本当に理解している人しか出来ない技です。わかりやすく説明する工夫もすごく感じており、この著者の「女子大生会計士の事件簿」や「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」がベストセラーになっている理由が分かりますね。

 技術系の私には、正直、会計(特に簿記)は事務仕事の部類ととらえがちなのですが(もちろん経営にとって重要だしなくてはならない指標だとも理解していますが、好き嫌いと同じ観点でみると、という意味です)、この本の中の先生が、「会計って素晴らしい!ものなんだ」と本気で訴えかけている様子を見るに、新鮮な捉え方ができ収穫でした。また、借方/貸方とか、試算表とBS/PLの関係性などが、明確に整理できました。
2012-01-24 00:29 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

全貌ウィキリークス / マルセル・ローゼンバッハ、ホルガー・シュタルク


全貌ウィキリークス全貌ウィキリークス
(2011/02/10)
マルセル・ローゼンバッハ、ホルガー・シュタルク 他

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 内部告発サイト「WikiLeaks」の全貌を記した著。400ページ弱にわたり、WikiLeaks一色。創設者かつ、WikiLeaksそのものとして捉えられているジュリアン・アサンジ氏のことを中心に、非常に詳細に説明されている。読み物というより、レポートに近い印象。

 大きく①アサンジ氏の生い立ちからハッキング活動、WikiLeaksの立ち上げまで振り返ることでの人物解析、②WikiLeaksで暴露された内部情報と暴露に至る経緯、③WikiLeaksの組織内の状況やポリシー、④反WiliLeaksとの争い(主に米国政府)とアサンジ氏の活動経緯(逮捕、保釈・・)、⑤WikiLeaksの存在意義の考察 にカテゴライズされた内容かと思います。親・反どちらの立場でもない第三者の視点で書こうと努力している様子が窺えるし、その背後に幅広く深い調査があることが感じられ、好感が持てた。

 暴露内容は報道されているとおりだけど、その公表をニューヨークタイムズなど著名なメディアと協力して行っていたのは知らなかったので驚いた。そこにアサンジ氏の類希な戦略家としての才能が見られる。内部告発を通して、機密事項を世に公開することで世の中を改善していこうというモデルもその才能によるところが大きい。その戦略を考えだす頭は相当良く、コンピュータ技術も突出しているそうで、カリスマ性に繋がっている。運用に際しても、投稿者の匿名性の維持と内容の信憑性を確保することに大きな力を注いでいることは、とても的を得ている。それらの戦略やカリスマ性により新派を多くかかえていることが分かった。

 しかしながら、やはりつきまとうのは胡散臭さというのが本当のところだと思う。純粋な内部告発というよりは、当所公開された文書がハッキング(に近いという印象です)による情報というところや、数々のエピソードから見るアサンジ氏の自分本位な人間像を感じるに、残念ながらその胡散臭さは払拭されるというより、強化された感がある。その証拠にWikiLeaksの組織を見ると(上記の③)、うまく組織化されておらず、離脱者を多く出し、その方たちは反アサンジとなっているところ。組織運営力はどうやら無さそうなので、自ら意識して改善するか、気の合う右腕が見つかればいいのかも知れませんが、最近の資金難による活動停止の記事を見るにうまくいっていないのでは?ちょっともったいない。

 考えさせられるのはWikiLeaksの存在意義。ジャーナリズムは本来、隠された不正を暴くことなのに、WikiLeaksを批判していることは矛盾だし、もはやジャーナリストではないという。アサンジ氏もジャーナリズムを批判するが、WikiLeaksの認知度向上のためには報道を利用する矛盾がある。とても思考するのには面白い題材だと気付かされる。ということで、全貌というタイトルに恥じない内容でした。

 最後の件は、WikiLeaksではなくても同様のサイトは存在し続け、この曖昧な関係性は維持されていくのだろうと思う。政治に話を限定すると、外交政策を中心に機密事項を作るか作らないかと問われれば、国益のためなら機密事項も仕方ないだろうという意見が多いと思う。その機密事項の性質が重要で、そこで不正や偏りがあってはならない。あくまでも”公開されて納得性のある説明ができる”内容であればリークは要らない。だけど、現実として、不正や偏りがあるからこそリークの意味がある。リークが不要になるような、監査機関があればいいのだけど、それだと機密ではなくなってしまうからねぇ。スーパーコンピューターが判断できるようになれば・・。あるロジックが組まれれば、偏見も不正もなくなりまっせ。まぁそうなるとロジック作りが必要なわけで、そもそも現実的でないということで検討もされないので、パラドックスは続くだろうと。世の常。
2011-11-23 12:16 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :

MBA ゲーム理論 / 鈴木 一功監修,グロービス編集


MBAゲーム理論MBAゲーム理論
(1999/12)
不明

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 おなじみ、グロービスのMBAシリーズで、「ゲーム理論」の教科書。相変わらず、分かりにくいということはないです(妙な表現ですが・・)。囚人のジレンマはもちろん、男女の争い、プリンシパルとエージェントのゲーム、オークションなどを事例に、それらを数学的に解析し、どのような使い方・捉え方をして、ビジネスの実場面に活かしていくかを説きます。そこには、”理論”と名のつくことあって、情報対象、情報非対称、有限回反復、無限回反復、交互進行、同時進行など場合分けされており、ハッシュ均衡や報復の考慮などある種の方式を学びます。

 時々ビジネス書やビジネス雑誌に出てきた"ゲーム理論"という言葉に興味を持ち、手に取った本でした。全てを完璧に理解しようとすると相当時間がかかると思いますが、数値をさらっと流せばそれほどまでもありません。なので、私のように概要を知りたい方も、じっくり理解したい方にもマッチすると思います。そもそも、ビジネスの中で、”ゲーム”が対象となり、さらに”理論”になってしまう事自体が「おっ!」と思わせる(人間って、探究心あるんだなぁ)。ただよく考えると、ビジネスや投資なんて、ある側面から見ればゲームみたいなもんだから驚くことではないか。
2011-11-09 00:21 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 1 : トラックバック : 0 :
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