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ザッポス伝説 / トニー・シェイ


顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
(2010/12/03)
トニー・シェイ

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 靴のネット販売を手がけるZappos(ザッポス)(米国)。その急成長企業を作り上げたCEOによる著。彼の小さい頃からの起業に関連したエピソードの紹介、その流れで、大学卒業後のLink Exchange社立ち上げ ~ Microsoftによる買収 ~ ベンチャー投資時代を経て、Zapposの経営、成長、Amazonへの買収(本の中では"結婚"と表現)という社会に出てからの半生記が綴られています。これはとてもエキサイティング!他の成功物語本と同様の興奮が共有できます。

 そして、Zapposのユニークな点=一般的な企業と比べて最も異にしていることの核心に迫ります。一体、何が急成長を支えているのでしょう、ここが一番の見所です。この企業の場合は、顧客満足の高さが大きな原動力ですが、ではその仕組みは何か?なぜその仕組みを実現させさらなる向上が出来るのか。前者の仕組みは、品揃え、短納期、カスタマーサービスの充実/柔軟性、返品可能などなど納得性がありでもそれほど驚くことでもないことのようです。後者にこの企業のエンジンがあるということが分かります。それは「企業文化」。社員の1人1人を信じて任せ(マニュアルがない!?)、働きやすさを提供してこそ、顧客満足を向上が実現されています。

 "企業文化"のもとになっている目的意識は、「社員も顧客も取引先も皆が幸せになる」ことなのですから、なんてロマンチック。綺麗事なのですが、著者が他経営者と一線を画すのは、これを格好ではなく、本気であり、情熱的であり、徹底的であるということ。それは、"Science of happiness" を適用した、10のコアコンピテンシーに反映されています。

1)サービスを通じて,WOW(驚嘆)を届けよう。
2)変化を受け入れ,その原動力となろう。
3)楽しさと,ちょっと変わったことをクリエイトしよう。
4)間違いを恐れず,創造的で,オープン・マインドでいこう。
5)成長と学びを追求しよう。
6)コミュニケーションを通じて,オープンで正直な人間関係を構築しよう。
7)チーム・家族精神を育てよう。
8)限りあるところから,より大きな成果を生み出そう。
9)情熱と強い意思を持とう。
10)謙虚でいよう。

 このコンピテンシーが誰から見ても、「利益より優先されている」ということが分かるような、具体的な行動や出来事が紹介されています。これが結構、感動的なのです。社員も皆幸せそう。会社と共に成長を楽しんでいるという感じです。正直、羨ましかったりします(楽しんでいる社員に、というより、そのような経営をしているトニーに嫉妬)。

 やはり"人"なのですね。"人"選び(=採用)に妥協を許していないのは納得です。"能力のある人"ではなく、このコンピテンシーが実現できる人を選んでいます。長期的視点で見ているのですね。最後の章で、そのモチベーションを科学しています。とても面白い!為になる!!

・ハッピネスのフレームワーク①
 すべてのことの目的はハッピネス。幸せになること、ということでどのような時にそう感じるかがこれ。『自分で自分をコントロールしていると感じられるか?』『自分が進歩していると感じられるか?』『つながり(関係の数と深さ)』『ビジョンと意味(自分自身よりも大きなものの一部となること)』

・ハッピネスのフレームワーク②
 マズローの欲求段階説が、どのように3段階のビジネスの目的に凝縮されたか。『顧客=期待を満たす(正しいアイテムを受け取る)→欲望を満たす(送料無料)→意識していないニーズを満たす(翌日配達へのサプライズアップグレード)』『社員=給与→評価→意味。基本的な欲求が満たされると、上司との関係の質や仕事上の成長する機会といった無形のものに比べ、給与の重要度はぐっと下がります。』『投資家=「短期の投資→長期の投資→構成に残る投資』

・ハッピネスのフレームワーク③
 幸福感の3つのタイプ "快感","情熱","崇高な目的"。『快感で得られる幸福感は、常にさらなる高揚感を追い求めるもの。最も長続きしません。刺激を与えてくれる源がなくなった途端、幸福感のレベルはすぐに下がってしまう』 『情熱で得られる幸福感は、最高に集中している時に最高のパフォーマンスが出来るというもので、時間の感覚がなくなる状態。"フロー","ゾーンに入った"と表現される。快感の次に長続きする。』『崇高な目的で得られる幸福感は、あなたにとって意義のある自分自身よりも大きなものの一部になることで得られる。一番長続きする。』


 このような企業があるんだ、ということを知りワクワクできた。ちょっとサウスウエスト航空の事例に似ているなと思う(なので、あのように悪化しないように願う)。残念ながらZapposは日本でのビジネスは無いので、体験できないのが歯痒い。ザッポスが取り組んでいることだけであれば、情報はネットに落ちています。例えば、2009年末のITMedia記事(全4回)とか。それだけ、"伝説"なんですね~。正直、文章としてはイマイチなところがあったり、人によっては退屈なエピソードもあるので、本質だけ知りたい人はこの本で無くても良いかも知れませんが、そんなことはさておいても名著だと思います。

2011-10-22 00:25 : 読書感想/書評-IT&ビジネス : コメント : 0 : トラックバック : 0 :
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